グアテマラ人について

お隣さんの人生がすごかった件

「~だった件」というタイトルが流行っているようなので、私も使ってみるの巻。

 

さて、表題の件でございますが、先ほどですね、昨日いただいた食べ物のお皿を返すついでに、日本から持ってきたポッキーを持って行ったんですよ。

そしたら、「中入る?」と誘われたので、ひょっこりお宅をお邪魔しました。

お宅と言っても、お部屋はたった一つで、一部屋の中にベッド、キッチン、作業机、すべてがありました。

しかし、すべてとてもきれいに整えられていて、貧祖な感じがしませんでした。

よくみると、4歳のお嬢ちゃんはネットで授業を受けているではありませんか!

 

ガムテープの中に突っ込まれたケータイに幼稚園の先生が映り、粘土で数字の1をつくるように指示していました。

15名ほどのちっちゃな生徒さんたちを画面越しに、授業をするのすごいなぁ。

公立の幼稚園らしいですが、先生がやる気があり週に2回、30分のオンライン授業をやっているんだとか。

ネット環境がない子ももちろんいるので、そういう子は先生たちが直接訪問したり、別の材料を渡したりするらしい。

それにしても、なんだか日本よりも進んでいるような気がしてしまった。

 

おっと、話が表題の件からずれそうになりました。

それで、そんな世間話をしている中で奥さんのカルメンさんは子どものころから親がいなかったということがわかりました。

(ん?なんで親がいなかったんだろう?)

どうしても気になった私は、どんな幼少期を過ごしてきたのかを尋ねました。

すると、その壮絶な人生に大変驚きました。

本人の許可をもらっているので、今日聞いたことをここに記しておきたいと思います。

 

まず、本当の親の記憶はなく、この話は親戚の人から聞いた話だから本当かはわからないと言っていましたが、聞いたところによると、彼女の親は村の政治に関して、いけないと思ったことは声を上げる人々だったらしく、一部の人との争いがあるような関係だったそうで、カルメンさんが生まれて少し病院にいる間に、両親が連れ去られ、そのまま消えてしまったのだと。

そのあと、おばさんのところに引き取られたのだが、おばや本当の娘たちにひどくいじめられて、辛すぎて逃げ出したのだという。

しかし、どうしても勉強はしたかったから、一人で学校へ行って入学させてほしいといったそうだ。

学校への入学の登録をするには、50ケツ(約750円)が必要だったそうで、そのお金を得るために人の家の便所掃除をしたり、できる仕事をしてなんとかお金を稼ぎ、入学させてもらえたんだって。

そのうちに、住み込みで働いで寝る場所と食べ物はかろうじて提供してもらえたそうだ。

しかも、彼女が言っていた小学校というのは夜間の小学校だったんだって。

サンティアゴアティトランにもある大人の小学校。

ここでは、学齢期に様々な事情で小学校を卒業できなかった大人が通う小学校で、もちろん通っているのは大の大人たちばかり。

カルメンさんは、昼間は働いてお金を稼ぎ、夜間の小学校で大人に囲まれながらとにかく勉学をあきらめなかったのだという。

そして、なんとか幼稚園の先生になる道を進んでいたのだが、卒業間際の最後の年(日本で言う高校かな?)、教育実習が午前中にあったため、どうしても続けることができず、あきらめて学校を中退したそうな。

午前中は仕事があり、そこで得られる収入がなければ、自分を養っていけなくなるためです。

 

ものすごい人生だ。

日本でのんのんと過ごして生きてきた自分には、その辛さは想像できない。

カルメンさんは、家庭環境的にものすごく大変な目にあってきたのに、とても親切で優しくって、器量がよい素敵な人に、私の目には映っていました。

そんな彼女は本当にたくましくて、今も生計を養うために、家の中でできる仕事をたくさん持っていました。

例えば、自分で洗剤を調合して床磨き用の洗剤を販売していたり、首都で購入した下着をフェイスブックで公開して販売していたり、自分で服にキラキラをつける受注を受けたりと、もういろいろ…。

あとは、家で鳥を育てているのでそれをお肉として売ったりも。

 

もう、そのたくましさはとてもとてもかっこよく見えました。

なんの困難もなく、のほほんと生きてきてしまった自分にはどんだけ頑張ってもなれない強さと美しさがある気がしました。

 

 

今後、彼女はできれば来年もう一度学校へ通いたいと言っていました。

でも、今度は幼稚園の先生になる道ではなく、ソーシャルワーカーになるキャリアを積み、困難を抱えている家族を助ける人になりたいのだそうです。

(幼稚園の先生は、本をたくさん買わなければいけないから、お金がかかって大変というのも、別の道に進む一つの理由らしい。)

 

昨日、風車プレゼントして急激に仲良くなったこのご家族ですが、私はカルメンさんのファンになってしまいました。(ちなみに年齢は、まだ22歳!)

私、こんな女性が好きです。

強く、たくましく、しなやかに生きる、優しい心をもっているカルメンさんみたいな人。

 

私、なにか彼女の力になれないかなぁ。

話していてわかるけれど、彼女はとても頭がよさそう。

そして、手先も器用そう。

ミシンも使えるようなので、何か手芸ものを頼んだら日本人の人に買ってもらえる商品が作れるかもしれない。

カルメンさんは、ぼーっと何もしないんじゃなくって、自分の分は自分で働いて稼ぎたいんだって言っていました。

大きなビジネスというわけではなく、数点作ってもらって買い取らせてもらうだけでも、カルメンさんにとっては大切な収入になると思う。

ここソロラにいるのは、あと数週間だと思うけれど、その間にやれそうなことを考えてみよう。

 

お嬢ちゃんは、あげたポッキーを喜んで食べていました。

この子は、とっても人懐っこく、かわいい子なんですよ。