グアテマラと出会って7年目にしても、いまだに感動することが沢山ある。
今も、心がいっぱいで、ちょっと泣きそうである。
先程、マヌエルの兄、エリオ(いつもコンサートでギターを弾いている人)の職場を見学させてもらった。
8か月前から友人の家業である織物工房で働いていると先日聞いて、ぜひ見学させてほしいとお願いしていた。
そして、今日ついに職場に連れて行ってもらったのだけれども、道中エリオから「動画とか、写真は許可できないって、上司が言っている」と言われ、もしかして私の訪問もあまり快く思っていないかなぁと少しドキドキしながら訪問した。
その場所は、めちゃくちゃ小道を行ったところにあり、一人では絶対にたどり着けない迷路のような先にあった。
本当は、エリオが働いているところを動画とか写真を撮って、日本で彼が作った布を欲しいという人がいたらオーダーしてもらえるようにしようかなと思っていたんだが、今日は写真も動画も一枚も撮れなかった。その分、この目に焼き付けようと必死になれたのかもしれない。
この工房の息子と沢山お話しさせてもらった。
彼らが自分たちの仕事に本当にプライドを持って働いていることを感じた。
この工房は、ほとんど外部の者が訪問しに来ることはないのだという。
自分たちが年月をかけて生み出してきた技術やデザインをほかで模倣されないように、写真や動画も外へは流出しないように心掛けているのだという。
今日は、合計5名の若者が働いていた。
1人は中学生くらい、1人は18歳、エリオ含む20代が2人で、多分私と同じくらいであろう30代の工房の息子が1名。
本当は、見たものを事細かに日本の皆さんへお伝えしたい!
が、多分言葉ではほとんど伝えられない気がする。
なので、見たものではなく、私が感じたことを記録として残しておきたい。
私は今日、この若者たちにある意味、惚れた気がしている。
織物をするときの彼らの顔は、本当に真剣で、とても美しかった(途中冗談も言い合っていたので、笑ったりもするのですが)。
とても繊細な作業をしているので、集中しなければやれないのだが、一つのことに集中しているときの人間の目って、なんて美しんだろう。
正直、彼らの目が美しすぎて、私は、凝視できなかった。
まぶしすぎて、ドキドキしてしまって、長いこと見ていられなかった…。
彼らの技術や、生み出している作品の美しさに本当に感動した。
彼らの仕事を見ていたら、胸がいっぱいになってしまい、目頭が熱くなり、ちょっとウルウルしてしまった。
まだまだ若い彼らの手先の動きは本当に正確で、素早くて、惚れ惚れとしてしまい、私は、長いこと黙々と見学していた。
はじめは、さくっと30分くらいの見学のつもりだったのに、時間も忘れて、気が付いたら2時間半も経っていた。
彼らの人生は、日本の若者とは、全く違うものだろう。
自らの選択で選んだ職ではないかもしれない。
この村では、職を選べる自由はそこまでないのだから、仕事があるというだけで、これをやり始めたのではないかなと想像する。
でも、そんなことは関係なく、一つの職に対して、全神経を集中させ、素晴らしい作品を生み出す。私が知らない世界だけれど、確かに彼らは、自分の命を燃やしているように感じた。
そう思うと、勉強だけがすべてではないと思った。
自分の持っている力を打ち込めるものさえあれば、それだけで命は輝くのではないか。
今日は、グアテマラ人への心からの敬意を感じることができた。
やっぱりこちらが気づかせてもらうことの方が多いような気がしている。
日本人は、自分たちの方がどうも上にいて、経済的な困難がある国に生きる人たちを哀れに思っているところがある気がするが、実際、彼らの生き方を見ていると、それは全くの勘違いだという気がしてくる。
今日は、心がいっぱいになってしまった。
やっぱり、こうしてグアテマラとつながった人生でよかった。
心の深いところでの幸せを感じた。
写真がないので、どう宣伝していいのかわからないのですが、一緒にこの工房へオーダーをかけたい方はいませんか。
グアテマラの織物は、古布は安く買えるところがあるのですが、新品の物は何万円もする高級なものです。
私たち日本人は、本来の使い道である巻きスカートとしては使わないので、そんなに長いものを注文する必要はないですよね。
オーダーできる最小単位が3バラ(1バラは83cmのため、2.5mくらい)なので、私以外に2名一緒に注文したい方がいれば、一つオーダーできるかなと思っています。
デザインや仕事の細やかさにもよりますが、大体1バラ1万円くらいになります。
正直、安い買い物じゃないけれど、1万円の価値を私には十分感じる作品でした。
写真がないので、どうやって一緒にオーダーしてくれる人を探したらいいのかわからないのですが、ご興味がある方がいらっしゃったらご連絡ください!