日×グ英会話

英会話プログラム振り返り(小学生編②)

 

8月に行った英会話プログラム振り返り続き。

③10歳(小5)×12歳

日本の小学生の子は、普段は英語などはやっていないようなのですが、発音を一度聞いたらすぐに正しい発音を発せられるというすごい才能を持っている子でした。(どうして、そんな能力があるのかは、事後インタビューで明らかに。)

また、面談の時から小学5年生にしては、理解力が早くすぐに応用などもできるので、賢い子だなぁと思っていました。ただ、保護者の方からするとそもそも日本語でもコミュニケーションをとることが苦手なので、相手の言っていることに対して反応ができないのが心配だと言われていました。

グアテマラの方の男の子は、この村で一番頭のいい先生(私がそうみている)の息子さんなので、はじめから絶対に飲み込みは早いだろうとみていました。

初めの面談で、すでに英語でのやりとりがかなりできたので、どうしてそんなに英語ができるのかと聞いたら、数か月前からオンラインで英語を習っているのだとか。グアテマラ人は英語ができないと決めつけていましたが、こうして数か月やるだけで結構話せるようになる子がいることがまず驚きでした。

そんな2人の交流会の幕開けは、これまたものすごい緊張感があり、一応用意した英語を話すも、ほとんど相手の言っていることに反応できないまま、時が過ぎていきました。グアテマラの男の子は、積極的に話すものの、相手が理解しているかしていないかを確かめないままどんどん話を進めてしまうので、全然かみ合わない…。そんなこんなで全然盛り上がらない一回目の交流会で、正直私もひやひやしていました。

 

ただ、このペアの成長はすさまじく、相手の様子を気にしていないグアテマラ人の子には、パートナーが理解しているか確かめながら話を進めていくことや、もし相手が理解できなかったら、どうやって簡単に説明するかの練習をしたことで、双方のやりとりが増えました。

日本の子には、反応の仕方を練習したり、質問の聞き方を練習したりしたことで、毎回の交流会でどんどん変化していき、私の中ではこの交流会の参加者の中で、一番といってもいいほど、自分の殻を破ってコミュニケーションスキルを磨いたと思っています。最後には、自分でその場で質問を英語で考えて話していたので、初回のこと思うと素晴らしい成長だと思っていました。

最後の交流会では、日本の子からグアテマラの子の名前を日本語で紹介していて、その当て字も素敵でほっこりしました。


グアテマラの男の子も、とっても喜んでいるようでした!

 

最後になぜ、この小5の男の子は聞いた英語の発音をすぐに自分のものにできるかということの一つの仮説なのですが、どうやらこの子は小さい頃からピアノを習っていて、絶対音感を鍛えるようなトレーニングをやっていたそうなのです。それで、もともと耳がいいらしく、耳から入ってくる音は非常に細かいところまでキャッチできるらしいのです。

私も英語の音は3歳までにたくさん入れておいたほうがいいと思っているのですが、まさに幼い頃に鍛えられた脳細胞がここにきて生きているのかなと思いました。

 

④11歳(小6)×12歳

こちらのペアもわたしからすると似たもの同士という感じでした。というのも、日本の小6の女の子は、小学校1年生のことから英語を習い始めており、今も別の場所で英語の塾で勉強しているということですので、小6にしてすでにいろんな表現や単語を知っていました。

グアテマラの方の子も、コロナ前にここにある英語教室に週末通っていた経験があったり、オンラインで英語を習っていたりしていたので、初めから簡単なやりとりができおり、グアテマラの小6にしては珍しいタイプの子でした。

ただ、2人とも実際に英語でコミュニケーションのを取ることには慣れていないようで、初回ではこちらもめちゃくちゃ緊張感がありました。英語は間違っていないのですが、お互いに発音に訛りがあるため、よく聞き取れていないし、反応も薄いので、本当にキャッチボールができていない状態で・・・。わかっていないけど、そのままとりあえず進んでしまう感じでリアルなやり取りができているとは言い難かったです。

ただ、回を重ねるごとに2人の中にあった緊張感もだいぶとれてきたことや、最後の交流会では2人ともプレゼンの仕方も上手になっていたので、会話のやり取りがとてもスムーズで、笑顔もたくさん生まれる回になりました。

グアテマラの女の子は、グアテマラの民族衣装をプレゼントしたいということで、はりきっていろんなアイテムや服を紹介していました。

「It’s a present for you!」

といって、日本の女の子に言った時は、お互いとっても嬉しそうでした。


(プレゼントを紹介する場面。一番気に入ったものを選んでもらい、こちらの人が日常的に使っているショールを送ることになりました。)

 

このペアに関しては、もともと十分英語の知識はあるので、このプログラムでは実際にその英語を使って交流するというところに大きな意味があったようです。日本の方の女の子も、文法の知識をたくさん持っているがゆえに、頭で考えすぎて瞬発生がありませんでしたが、回を重ねるごとに多少間違っていてもいいから、とりあえず言葉にしてみるという部分を磨けたようで、最後はとてもテンポのいい会話が実現できていました。

 

今回、ペアによっていろいろと気づきも違い、いろんなタイプの子に参加してもらえたことがとてもよかったなと思っています。

また、誰とマッチさせるかもとても重要だなぁと思いました。あまりに互いのレベルが離れすぎていると、お互いに面白くありませんし、モチベーションも下がってしまいます。小学生グループはなかなかいいマッチができいたのではないかなと思っています。

 

★小学生全体の振り返り★

・小学生は中学生に比べて、自分と異なるものへの免疫がないからか、初めはものすごい不安感を感じるようだ。そのため、第3者のサポートがあってこそ、会話を楽しめる感じがするので、ファシリテーターの役割が大切だと思った。

・ボキャブラリーが圧倒的に少ないため、なんとか英語で準備しても、結局お互いに通じ合わないことが多い。そのため、ある程度英文をそろえて(限定して)会話に臨ませるのも良さそうだ。

・最後の方は、わからなそうな単語はこちらでチャットに意味を書き込んだりしたところ、より会話がスムーズになった。もちろんわからない時は、それを自分で聞き返したり、簡単に説明するなどの技術も必要だとは思うが、あまり求めすぎるのではなく、小学生に関しては楽しく「異文化交流する」くらいを目標にしてもいいかもしれない。

 

小学生の保護者の方からの意見もかなり参考になったので、これはまた別でまとめようと思います。

以上、小学生組の簡単な振り返りでした。