日×グ英会話

英会話プログラム振り返り(小学生編①)

8月に行った「日本×グアテマラ同時英会話プログラムの振りかえり」をずっとしたいと思っていましたが、内容が盛りだくさん過ぎて書ききれないなぁと思って時間が過ぎていった日々。

でも、この貴重な経験はしっかりと記録しておきたいので、今日から少しずつまとめに入っていこうと思います。

一人一人に成長があり、ドラマがあったので、ペアごとにこの1か月の成長を振り返り、分析していこうと思います。

 

①最年少ペア(6×10歳)

このペアについては以前もブログで紹介させていただきましたが、家族間の交流もあり大変心の通う時間がうまれました。

↓こちらのブログで詳しく紹介済み。
国境を越え、心が通じ合う瞬間

しかし、第一回目の交流会ではお互い緊張しすぎて、初めの2分間で互いに沈黙をキープするというすさまじい緊張感がありました。


(とにかく緊張感のある一回目の会話)

ただ、第一回目からグアテマラの女の子はバッハの曲を生演奏するなど、ライブ感のある交流会であったので、言葉は伝わらなくとも充実感のある時間でした。

そこから2回目からは、簡単な英語ではありましたが、互いの名前を読んで質問し合う姿が印象的で、どんどん二人の距離感が縮まっていきました。

大きく変わったのが3度目の家族間交流の会で、グアテマラの家族が本気で気合い入れて望んでくれたこともあり、大変盛り上がりました。言葉の壁を越えて、つながり合うものが明らかにあり、私自身も本当にテンションが上がりました。

それにお返しする形で、最後の会では日本側の6歳の女の子は、自分が習っているバレエを披露したりと最後までライブ感のある生のコミュニケーションが実現しました。

グアテマラの女の子は、自分が仕事としてやっているブレスレッドを作っている様子を紹介し、日本へそのブレスレッドをプレゼントとして送ることを伝え、とても温かい雰囲気で講習会の幕を閉じました。

最後のコメントでは、双方の参加者とご家族の方から、この出会いを本当にうれしく思っているというご感想をいただきました。最後は、初回のすさまじい緊張感が嘘のように、本当に笑顔いっぱいで楽しい交流会でした。

英語の成長に関しては、日本側の女の子は6歳でこれまでに英語に触れた経験がほぼない子だったので、今回のプログラムは相当チャレンジングな体験だったと思います。しかし、お母様の手を借りながら、なんとか英語だけで自分の発表をやりきりました。私は、使いまわせる簡単な英語表現を教え、さらに発音指導をしました。この1か月で、簡単な英語表現を覚えたこと、そして発音がぐんと良くなったと感じています。6歳は、あれこれ教え込むことは不可能ですが、逆にシンプルな表現で会話しようとするので、結果的に相手に伝わりやすいといういい点もありました。

グアテマラの女の子に関しては、とにかく発音に困難があり、何度繰り返しても正しく発音できないという感じでした。最後までその難しさはありましたが、この1か月でけっこう度胸がついたようで、少々間違えた発音でも発話する姿勢が身につき、結構伝わっていることも多かったです。なにより、初めの不安そうな表情から、最後は堂々とコミュニケーションとろうとする姿がとても印象的でした。

小学校低学年には難しい内容だと思っていましたが、英会話というより文化交流という位置づけとして展開するには、6歳からでも可能性は十分にあると思いました。

何より、「素直さ」が武器なので、こちらが上手く配慮すればもっともっと可能性も広がりそうです。

2人の成長からはそんなことを感じました。

 

9×9

こちらのペアももともと対象としていなかった9歳というペアでしたが、結果的にすばらしい時間とうみだしてくれました。

まずこのペアのよかったところは、2人の共通点が多かったことだと思います。

2人とも、英語をこれまでにしっかりと学んだことがなく、英語のレベルがほとんど同じであるということ。そして、互いに9歳なので、その他の能力の面でもかなり似ていると感じました。ですから、お互いに引くことはなく、でも努力しなければ伝わらないということで、とてもいいパートナーだったと思います。

第一回目の会、こちらもとにかく沈黙の時間が多かったです。

その理由は、わからないのにわからないと言えないことや、何言っているかわかるようでわからないから、反応できない。

そういったことから、不安な気持ちになり、とにかく2人の表情からはかなり不安な気持ちが伝わってきました。

ただ、グアテマラの方の参加者の子は、ほかの参加者と比べても初めからとてもリアクションが上手で、見たり聞いたりして感じたことを自然と声や表情に出せていたので、その様子がその後の会もずっと盛り上げてくれていました。彼は、もともとのコミュニケーション能力や勤勉性もあるので、今後も勉強を続けたらすぐに話せるようになると思います。

日本の方の参加者さんは、お母様がもともと英語圏で協力隊の経験がある方だったので、英語を学ぼうと思えばいつだって学べる環境ではありましたが、実際にはお子様はあまりそれまで自主的に学ぼうとする姿勢はなかったようです。

しかし、お母様によるとこのプログラムでおこなっていたグループレッスンにおける他の日本人参加者の存在や、週に1回のグアテマラの男の子の存在が、彼のモチベーションを上げてくれたようで、この1か月で英語学習に向かう姿勢が随分変わったようです。

そして、一番感動的だったのは、プログラム終了から一週間後のこと。

お母様からこんなメッセージが。

我が家には協力隊時代にベリーズで購入したマヤマップを階段に飾っているのですが、よくよく先日見てみたら、グアテマラも描かれていて、フェルナンドくんのまちも書かれていました

息子と見つけて大喜びしていました!!

フェルナンドくんのまちがずっと我が家に飾ってあったことに運命を感じています()

 

今までただの地図でしかなかったものが、たった一人の友達が地球の裏側にできるだけで、日常にあったものの見方が変わるという経験。まさにこれが異文化交流から得られるギフトだと思うのです。私自身、こういう経験をしてほしいと願ってプログラムをしていたので、まさにそれを体感してもらえてとてもうれしく思いました。

さらに、この日本の子のクラスには今回のパートナーと同じ名前の「フェルナンド」くんというペルー人の子がいるらしく、そのこともこの出会いが運命的なものであると感じられた一つの要因だったようです。きっとこれからこのクラスのフェルナンドくんの見方も変わるのではないかな?と思っています。

とにかく、このペアに関しては、まだまだ英語の力は足りていないものの、異文化と自分が触れ合うという経験の中で、芽生えたものが数多くあったように感じました。

 

最後に、日本の男の子は、パートナーの子へ送る贈り物として、彼の名前入りのハンカチを作ってくれたようです!(漢字の当て字は、日本の男の子が考えました!)


交流会の中で紹介した「ふなっしー」のことや、日本の文字のことなど、一枚のハンカチの中からこの夏の思い出が詰まっているように感じられ、相手もきっと喜んでくれるんだろうなと確信しました。早くこれが手元に届くところを見たいです。

 

あ~、2人紹介しただけで、こんなに書いてしまった…。

まだまだ続きます。