この日のテーマは「円の面積、立方体の体積」でした。
しかし、話をしていてどうも先生たちがあまり理解していないなぁと思ったら、そもそも「直径」「半径」がなんなのかわかっていなかったようでした。
そういうわけで、もう一度基礎的な内容、そして、π(3.14)はいったいなんの数字なのかということも簡単に説明すると、「あ~、そういうことね!」とすっきりしていたようでした。
雑談の中で
「きょねんは、図形なんてさっぱり分かんなかったから、このテーマの場所がくると次の章へとばしていたんだ。自分が知らないことは教えられないからね。」
と正直に話してくれた先生がいました。
そうなんですよね。
子どもに教える前に、自分がよく理解していないと教えられないのは当たり前。
先生たちに図形を学ぶ機会がなければ、子どもたちが図形について学ぶ機会も失ってしまうので、やはり先生の学力強化は急務だと感じました。
2校目。
宿題の事前提出なし。
校長の丸付けなしで、会の中にて各自丸付け。
ここは、ずば抜けて豊富な知識をもっている先生と、明らかに知識不足の先生の二極化がある学校。
こういう学校ほど、お互いに助け合えられるチャンスがあると思ったのですが、どうも知識のない先生の方は、あまりやる気がみられず、「やったことないからわかんないよ。」と発言したり、おふざけしたり・・・。
後半には、職員室で眠っている算数の教材を取り出して、具体物に触れながら体積について理解しようとする場面もありました。
残念なのは、時間内に小テストを行えず、別日にやることになったこと。
できれば、1時間ですべてが行えるように時間配分をしてほしいんだけどね・・・。
あとは、ここで聞いたコメントは
「もっと、段階を踏んだ内容にした方がいい。」
ということ。
例えば、今回ならばいきなり円の面積を求める問題をぶっこまず、その前に「半径とは?」「直径とは?」「πとは?」という基礎を抑えてから、だんだんレベルを上げていくという形にした方がいいと。
なるほどね。
しかし、今年は限られた回数で、多くの範囲をカバーしようとしているので、あまり細かくも作れなかったのが現実。
来年にむけ、この意見は参考にしたいと思います。
3校目。
宿題の提出、校長先生の丸付け、どれもしっかりと準備ができている学校。
校長先生も、わりと知識がある方。
宿題を返却して、「難しかったところは?」と聞き、そこで上がった問題を校長先生が解説。
この場で上がったのは、「円柱の表面積の求め方」。
これは、教員学力テストの中で一番難易度の高い問題でした。
校長先生が、式だけ書いて説明。
他の先生はだまって聞いているが、どうも反応が薄い。
解説が終わったところで、流れそうだったので、私が
「本当に今のでわかりましたか??もしわからないならば、わからないといわないとだめですよ。ここは同じ学校の教員。恥なんてないし、わからないことをそのままにしてはいつまでもわからないですよ。そのためのARMEなんですから。」
と声をかける。
すると、やっぱり今の解説では誰も理解していなかった。
校長先生も、実際にはそんなに理解できていなかったので、本来ならば私は見るだけの立場ですが、今回は自分が前に出て解説。
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「ほかにはわからないところないですか?」
と聞くと、一番最初の問題から謎を抱えている先生も少なくなかった。
ここでも、やっぱり「半径」「直径」がそもそも何なのか、
そして、πって何の数字なのか、
ここを理解していない先生が沢山いました。
そう考えると、今回出した問題プリントは今の先生たちにとっては、かなりレベルの高い内容だったかもしれません。(でも教科書で教えなければいけない問題だから、がんばってもらわねばならないんですけどね。)
4校目。
約束の時間に校長先生いない。
ちょっと待っていると、校長先生到着。
白紙の宿題プリントをもっている。まさか・・・。
私「宿題プリント事前に渡していないんですか?」
校長「いやぁ~、忙しくって。やることいっぱいで。」
私「でも、これやってこないと誰も解けないですよ。」
校長「最近、いろんな活動があってね。渡す時間がなかった。サキが全部教えてくれないかな?」
私「いやいや、渡すだけでしょ。今回のテーマは内容が難しいから、各自家で調べてからやらないと、とうていできない問題ですよ。私は、教えに来たわけじゃなくって、どうやって活動しているのか見にきただけ。今からこれ全部説明しろって言っても、時間が足りない。校長がちゃんとやることやってくれないと困る。」
と、いつもはニコニコしてかわすグアテマラ人の無責任にも今日は、相手と信頼関係もあったので、少しきつめに言いました。
私に叱られて、困ってしまった校長先生。
私「次から、ちゃんとやってくださいね。今日は私と一緒に一からやりましょう。」
と言って、私主導で勉強会スタート。
宿題ができず、下調べも何もしていない先生たちだったので、今回のテーマに関して知識がほぼゼロの先生陣。
やっぱり「半径」とは?「直径」とは?「面積」とは?
からスタート。
でも、何もわからないからこそ、学ぶ意欲はすごくあって教えがいがあります。
目をキラキラさせて私の話を聞き、理解した知識を使って、ほかの問題に取り組み、正解すると子どものように喜ぶ先生たち。
がんばっていました。