こんにちは。
今週は、授業研究週。
毎日、授業研究です。
今日は、3校目の授業研究。
今年初めての、午後校での実践です。
今日も、いろんな面で手ごたえのある瞬間を見させていただき、今のところとてもいい感じで今年の研究授業が行われてると感じます。
まず、今回も観察者となる先生たちは、90%の先生が時間を守って到着。
(普通に思われそうですが、去年のことを考えると大きな変化なのです!)
まずは、四則計算活動から。
2~6年生までは、マス計算を一日10分程度で4月から行ってきているのですが、1年生はまだ足し算の単元に入っていなかったので、最近まではずっと数の分解のドリル練習を重ねてきました。
今日、私自身も久々に1年生のこの活動の様子を見させてもらったのですが、見事にみんな10の数の分解がスラスラとできている。
去年のこの時期の実態を把握していないので、成果を比べるものがないのですが、多くの子どもが10の分解、合成ができるレベルになっていると思います。
授業の方では、オリジナルの活動を入れる先生もいて、私もおもしろいなぁと思う活動もいくつかありました。
「どっちが早く言えるかな」のかけ算の勝負。
単純なゲームですが、2年生の子どもは盛り上がります。
また今日のいいなと思った授業の瞬間は、
ある授業者の先生が
「だれか、この部分でアイディアある人いるかな?」
「ほかにも考えないかな?」
と、子どもの考えを引き出そうとしていた場面。
こちらでよくみられる授業って、なんでもかんでも先生が説明して、子どもは聞くだけの授業。
このあたりに今後もっとアプローチして、子ども自身が考える授業を実現させていきたいと思っているのですが、この先生はもうすでにこの部分を大切にできていて感心しました。
しかし、もっとすごいと思ったのは、そのあとの事後検討会でのこと。
ある先生が、この先生に
「ここの教材の使い方は、先生がやってしまうんじゃなくって、まずは子どもにやらせた方がよかったと思う。いつも、はじめは子ども。そのあとに先生が出ていった方がいい。」
と。
確かに、子どもの思考を促すいい発問はあったのだけど、結局一番の山場で先生自身が教材の操作をやってしまったのが、私ももったいなかったなぁと思っていました。
でも、それに気付いて意見を発していた先生がいてその考えを全体で共有してくださったので、「ナイス!」と心でガッツポーズ。
この先生は、初代のボランティアさんが働いていた元パイロット校の先生。
さすが、いい視点をもっていらっしゃる。
はじめは、授業研究は校内で行ってもいいんじゃないかなぁと思ってもいましたが、こういうことがあるから、やはり学校間での授業研究にこの市の教育を底上げしてくためには、効果的な方法なのだと思いました。
各教室で行われていた、事後検討会では、発表校の先生(当日授業をしない先生)が会の司会者となるのですが、その先生方の上手な取りまわしもあり、どの教室でも40分間みっちり話し合いができていたように見えました。
昨年は、一部がしゃべってあとは、チーンと時間が流れていったケースもいくつか見たので、それを思うと、ここにもいい変化が見られています。
おそらく、観察シートの修正がいい効果を出しているのかな?と思います。
去年の項目は、
1 どこで子どもがつまづいたか。
2 その時、教師はどのように支援したか。
3 授業者への助言
4 今日の授業で自分の教室でも実践したいこと。
というものでした。
発言力のある先生が観察者の中にいる場合は、この項目でも検討会は盛り上がっていたのですが、私が見る限り、あまり話し合いが盛り上がらないケース、発言しない人が多いケース、話がずれて話題が授業関係なくなるケース、観察シートに何も記入しないケースが多く見られました。
そこで、今年は観察者が何を見なければいけないのかということを具体的にわかる観察シートにしました。
観察のポイントは8項目
1 導入の活動(今日の学習に入るための、動機付けやウォーミングアップは適切か)
2 子どもの活動(子ども自身が考える時間や活動は十分にあったか)
3 教材(適切に、効果的に使えていたか)
4 時間(45分間を適切に使えていたか)
5 評価(本時の達成目標に沿って、子どもたちの活動を評価できていたか)
6 黒板の使い方(見やすく、効果的に使えていたか)
7 授業展開(導入、問題、自力解決、意見交換、まとめ、練習問題の展開が適切に行われていたか)
8 子どもへの支援(困難を抱えている子どもに、適切な支援ができたか)
観察者の先生には、それ
ぞれの項目に大して、A,B,Cの評価とその理由を記述式で観察シートに書いてもらい、それにそって検討会を行ってもらっています。
今のところ、去年よりも盛んな議論が行えていると感じ、また内容も抽象的な話ではなく、より具体的な内容で議論が行われているように見えます。
ただ、まだ改善の余地はあるのではないかと思うので、引き続き、研究していこうと思います。
各教室での話し合いの後には、全体での協議会。
まずは、授業者にコメントをお願いする。
「とてもいい経験になった。1人でやるのと、みんなに見てもらうのとでは、学びが違う。いろんな人の意見が聞けてよかった。」
「とても緊張して、それが子どもにも伝わっちゃってたみたい。でも、勉強になった。」
また、観察者の先生からのコメントも。
「黒板の使い方が、とても見やすくて、勉強になった。これまでは、あまり黒板の使い方について考えてこなかったけれど、とても効果的だと思った、」
「去年もここの学校の授業研究に参加したけれど、昨年と比べ、すごく変わっていた。今年大きく前進したことが目に見えてわかった。」
また、教育学区長も足を運んでくださった。
「少しずつ現場が変わってきていることがわかる。授業研究は、とてもいいプロジェクトだ。でも、サキがいなくなった後、また元通りじゃだめだよね。続けていかなければいけない。」
授業者も観察者も私も、学びの多い授業研究になったと思います。
しかし、教育学区長も言っているように、私がいなくなった後も、継続して続けていけるような形を一年後に残すために、もっと研究が必要です。
改善点は洗い出し、不足している部分はどのように補強していくかをよく考えていきたいと思います。