雨季である。
午前中はスカッと晴れていても、午後にはほとんど必ず雨が降る。
今日も午後からはずっとしとしとと雨が降っていた。
時にものすごい音を立てる雨もあり、
雷がすごい時もある。
今日の雨は穏やかな雨だった。
裏庭の畑を散歩してみた。
レモンの木の下でぼーっとしてみた。
私は、雨が好きだ。
雨の音や雨の雫が花びらや葉っぱの上でキラキラしているのを見るのが好きだ。
水溜りに長靴で入るのも好きだし、傘をささずに雨に当たるのも好きだ。
確かに、雨の日は心が少し沈むこともある。
晴れの時にはなんとも感じない、心の奥にある深い何かに触れられるような気持ちになる。
でも、私は雨が好きだ。
ふと考えてみた。
なぜ私は、この雨というものに心が惹かれるのだろうか。
雨の音は、どこか懐かしい。
それは、遠い昔の記憶、きっとまだ母の胎内にいた頃なのかもしれない。
もしかしてこの音は今もわたしの体内に存在しているのかもしれない。
思えば、人間の体というものはそのほとんどが水でできているという。
私の中にも、この雨のような音がゴーゴーと体内を流れているのかもしれない。
だから、どこか雨の音に親近感を感じるのかもしれない。
一方、太陽はそりゃぁ、みんなから愛されているし、私だって太陽は大好きだ。
ただ太陽はみんなから憧れの存在で、自分とはどこかかけ離れた存在で、どこまでいっても私は君には届かないと感じるよ。
でも、雨はどうだろう。
私の声にならない「哀」の感情に、いつも寄り添ってくれる気がしてならない。
私をその水の音で包み込み、誰とも共有できない心の奥の感情を包んでくれている気がする。
雨は、優しい。
なぜ私は雨が好きなのだろう。
今日は、普段感じていることを少し掘り下げて考えてみた。
まだまだ新たな発見がこの世界にはたくさんあるものだなぁ。