奨学金事業

英語プログラム第二弾のはじまり

昨年、10月11月と行ったグアテマラの小学6年生を対象とした英語プログラム。試行錯誤の中、里親さん、ボランティア先生のお力を励ましをいただきながら共につくっていったプログラム。

至らないところはあったものの、確かに価値あるものを生み出す一歩になったと確信を得ました。

そこから、第2弾をやりたいとは思っていたけれども、また同じやり方で私がスパルタレッスンするには、私のエネルギーも相当使うので覚悟が必要でしたし、同じスタイルだと相手できる人数がまた限られてしまうので、どういう形がベターかなぁと考えていました。

そこでヒントになったのが、リセの日本語コーチとのレッスンによる学習効果です。

4年ほど地道に日本語を教えてきたリセですが、グアテマラに来てからめっきり相手ができなくて、困っていました。そこで、日本からのコーチを募集し、私が用意した教材とカリキュラムで一般の方にリセの日本語を見てもらっています。

はじめは、スペイン語でコミュニケーションできないのに、学習コーチができるのか?と心配な面はありましたが、1月からはじめたこのスタイルでのオンラインレッスンで、リセの日本語はみるみる伸びていっているのです。

なぜ?と思って、リセにいろいろと聞いてみると、「いいたいことを伝えられない!」というもどかしさが、学習のモチベーションになっていることがわかりました。

つまり、いままでは、私が丁寧にスペイン語で説明しすぎていたということなのです。

真の学習者になるには、教える側がなんでもかんでも与えてしまっては、伸びるべき力も伸びないのだということがよくわかりましたし、学習者にとって自分の未熟さにぶち当たる経験は最高の学習動機になりえるということも教えてもらいました。

ここからヒントもらって、今からはじめようとしている英語プログラム第2弾は、私が教えるのではなく、日本で英語を学んでいる方に指導を担ってもらおうと思っているのです。

日本には、優しい心を持っている人がたくさんいます。
英語を勉強したい人もたくさんいます。

問題は、その優しさをアクションにうつす機会が少ないということと、英語を使う機会がないということです。

それなら、世界の子どもたちへの思いを持っていて、英語を使って何かしたいと思っている人が、週に1時間という時間をわたしたちに提供してもらうことでこの2つのニーズを同時に叶え、しかも地球の裏側の子どもたちの人生に大きな力を与える活動ができる機会を提供することが私には可能だと思いました。

ただ、これはまだ本当にできることなのかどうなのか、私自身にもよくわからず、まずは小さく実験してみようと思いました。

そこで、帰国2週間前から急いで新規プログラム参加者の児童を選考することを決め、学力テスト、家庭訪問を経て、9名の候補者を見つけました。

決まったと同時に、必要なケータイをそろえ、使用方法の約束書に署名をしてもらった上で、ケータイを貸し出し、使い方研修を行なって、ラスト1週間で私との試しのレッスンを行い、候補者たちは計4日間すでにわたしとのオンラインレッスンをしました。

今週一週間は私の帰国と重なるため、候補者たちには自学できる教材だけ指示しておき、2月28日にその達成状況をオンラインでチェックします。

その後もう一週間私とのオンラインレッスンによって、子どもたちの学習に向かう姿勢を評価し、最終的に3、4人のプログラム奨学生を決定したいと思っています。

そこから、英語コーチのボランティアを10から15名ほど募集し、このコーチと共にこの数名のグアテマラ児童に英語を効果的に教えることができるかを実験したいと思っています。

このチャレンジにより、この学習支援の方法に将来性があるかをどうか判断し、もしいけそうだと感じたら、改善点を洗い出し、カリキュラムを修正。そして、グアテマラにもどるであろう夏頃、もう一度再び現地で今回よりも大規模な数の子どもたちの選考をする。そして、9月から年末にかけて修正したカリキュラムで再び第3回目の英語プログラムを行う。

今現在、私の頭の中にある今年のシナリオはこんな感じです。

一人ではやれることに限界があるので、私ではなくてもやれるところはどんどん人に任せていきたいと思っています。でも、子どもの選考だけはまだ自分自身がやる必要があると思ったので、このたび急遽ラスト2週間で選考をやり抜きました。

2回目ということもあり、1回目の反省をいかし修正したところもあるし、先が見えているので1回目よりも判断が早くでき、物事を迅速に前へ進めることができたと思っています。

新しい候補者も1回目に劣らないほどおもしろいキャラがいそうな予感です。

今後の子どもの選考のための評価の基準は、「前のめり感」だと思っています。学習に対してどれだけハングリー精神で取り掛かってくるか。私はそれを見せてもらいたいと思っています。

学力テストの様子。今回は、足し算、引き算、かけ算の40問ます計算を実施。各パート3分で切り上げましたが、14名中3分で計算がやり切れたのは、5名のみでした。
働く小学生の手。人間力というものは、学力だけでは測れないようなぁといつも思わされるグアテマラの人たち。

バタバタしまくって、ブログにかけておりませんでしたが、実はこうして英語プログラム第2弾が始まっています。