つぶやき

Precio justoってなんですか?

Precio justo プレシオ フスト (公平な価格)

物の売買をするときに、この言葉をよく使うのですが、実際にはPresio justoって、なんなん?と思っています。

 

こちらでは、市場で買い物するときは、モノに値段がついていないので、いちいち「これいくら?」と聞かなければなりません。

すると、外人の私にはだいたい売り手は高めの値段を言ってきます。

また、湖の上を走るボートの料金は、初めから外国人価格と現地人価格と別で設定されています。

そういうわけで、同じ商品でも買い手が違うと値段が変わるのがこちらの日常。

 

さて、今帰国前にいろいろな商品を現地の人に注文して、日本へ持って帰って販売しようと考えているのですが、その価格のやりとりでわからなくなることがよくあります。

基本は、こちらから「これいくらでつくれる?」と聞いて作り手の言い値で取引するのですが、こちらとしては「その値段設定で、ちゃんと生活できているのかな?」と思うわけです。

つまり、労働の対価として、その設定では安すぎませんか?と思ってしまうのです。

でも、日本人とグアテマラ人では生活にかかるお金も違うし、平均所得も全然違う。だから、安くても、彼らは困らないのかもしれないと思うけれども、実際の生活を見てみると、とても質素で暮らしに余裕があるとは思えない。

そんな現場を見ると、こんなに素敵なものをつくってくれているんだから、もっと稼げてもいいんじゃないかな?と勝手に思ってしまうのです。

でも、こちらでのPrecio Justoと言われている価格を無視して、私が個人的にあまりに高い値段で取引してしまうと、それはそれでほかの作り手との公平さもなくなってしまうのではないか?と別の疑問もわいてきて、結局Preci Justoは何なのか、わからなくなるのです。

 

私がやろうとしているグアテマラの商品販売は、それ自体で大きな事業収入を得ることが一番の目的ではなく、職がないグアテマラで少しでも職をつくりたいという思いでやっています。だから、私としてはこちらがたいして利益を得られなかったとしても、作り手の暮らしが少しでも豊かになるような事業にしたいのです。

そう思うと、やっぱりこちらから買取価格を引き上げることを提案しようという気になります。

よくフェアトレードって言いますけど、それってどんな状態なんだろう。

売り手も買い手もハッピーになれる、そんな価格設定、Precio Justoを今後も模索していきたいと思います。