アンティグア

目で耳で口で肌で

今日もこの日を忘れたくないなと思う素敵な1日でした。
自分の手では抱えきれない感情や経験や感動に出会う日々の中、自分の使命はなんだろうと、こんなに与えてもらって、自分に何ができるんだろうって、そればっか考える日々です。
ブログでもうまく伝えられないかもしれないけれど、自分の記録のためにも今日の思いを書き残したいと思います。
まず、行ってきました、Jardín de Amor.
サンタマリアヘススというアグア火山とにある小さな村。
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とっても美しい景色。
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静かな村。
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おっきなおっきなトウモロコシ畑。
そのトウモロコシ畑の奥にある、この学校。
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外も中もカラフルなペインティングで夢が詰まっているように見えました。
そこで出会った31歳の青年、フリオさん。
一緒に同行してくれた日本人の私たちに向けて自分たちがどうやってこの学校をたててきたのか、どんな苦労があったのか、語ってくれました。
20歳で、初めは何もないところからスタートしたこと、
物がなくって、一本のえんぴつ、ノートを二人でわけあって使っていたこと、
男性絶対社会のなかで、女の子の教育の大切さを理解してもらえなかったこと、
読み書きできない子が、この学校で育ち、立派な大人になって、今この学校で働いていること、
そんな姿をみた、村のお母さんが今では教育の大切さを知りこどもたちを学校へ送りたがっていること、
将来は、もっと多くの子に自分の力で職につける力を養ってあげたいと語ってくれたこと…
自分のスペイン語力の乏しさのせいで、説明してくれたことが理解できないこともたくさんあって、悔しかったけれど、彼の思い、10年間の苦労、そして、目の前にあるすばらしい学校を生で聞き、見せてもらったことで、本当に自分自身力づけられました。
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やはり、想いをもって行動する人は、人に夢を与える。
お金もモノもない、でも志さえあれば、必ず変化はおこせると、彼はおしえてくれました。
そして、そこで出会ったこどもたちの目はとっても透き通っていて、それだけで心がキュンとした。
初対面の私に投げかけてくれるキラッキラの笑顔、突然抱きついてきてくれる子、一緒に遊ぼうと言ってくれる子、
こどもは大人には壊せない壁をいとも簡単に壊せる力をもっている。
とってもいい経験をさせてもらいました。
この経験がただ受けるだけの経験で終わらないようにと思うのでした。
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そして、二つ目に隊員のなっちゃんと今まで踏み込んだことのない熱い話ができたこと。
彼女は本当にかわいい子で、みんなの人気者。
でも、この子は見た目だけではなく、本当の魅力は中身にあるということを私は最近よく感じます。
人一倍柔らかい心をもっていて、素直で、社会人経験はないけれど私の知らないいろんな教育についての知識もある。
「咲さんって、悩んだりするんですか。」
という彼女に質問から、自分がいかに常にどうでもいいこと考えて、悩んで、傷つきやすくて、自分の中で自問自答してもがいているか聞いてもらった。
この子には人に対して壁がないから私も本音で話ができる。
昨日その中で気付いたことなのですが、自分の口から発する言葉がこの一年でほんっとうに変わったということ。
1年前、子どもに散々言っていたことと、真逆のことを言っていたり、
1年前の私にはまったく考えていなかったことを、彼女に言っていたり…
改めて去年の1年が自分にとってにターニングポイントだったということを実感。
自分では超えられなかった壁を越えさせてくれた生徒たち、先生方に本当に感謝です。
その時間の中で、やっぱり疑問に感じるいろんな社会のあり方。
評価を気にしながら生活する子ども、先生。
本当に大切なことを見えにくくさせる教育。
そういう教育を信じて一生懸命やってきた昔の自分と今の自分のギャップ。
人と話をすることで、今の自分が再確認できた。
ほんっとうに私にとっていい時間でした。
一緒に来ている他の隊員とももっともっと熱く語り合える仲になれたらと思います。
そして夕方からフエゴ火山が噴火しまくっています。
その火山を眺めようということで、オーストラリア人のフランクと南アフリカ人のデールと屋根の上に登って、真っ暗な中光るマグマを眺めながら世界のいろんなこと話した。
2人もと日本はとっても素晴らしい国だと言ってくれる。
寺の建造物の美しさ、日本料理、世界最強のトイレ文化…
それと同時に日本人のクレイジーな労働環境、戦争で日本が行った残酷な行為とそれがもみ消されている教科書。
世界の人は私が思っている以上に日本について知っていた。
日本人の自分より知っているのでは?と思うこともあり、ちょっと恥ずかしく思った。
でも、みんなで合意したのは
「完璧な国はない」ってこと。
どの国もいいとこもあって、わるいところもある。
でも、日本人にはもっと世界をテレビ画面じゃなくって、生で感じてほしいと思う。
日本人の働き方は本当におかしいと思う。
でもそういうのも日本だけで暮らしていたらわからない。
それが当たり前の世界で暮らしていたら一生わからない。
わからない方が幸せなのかもしれないけれど、私は知ってほしいと思う。
忙しすぎて、空がきれいだなとか、人と過ごすのっていいなとか、人として本来感動できる心さえくすんでしまうのは、やっぱり違うんじゃないかなって。
こういう話を世界の遠いところで暮らしていた人と会話できること、感動する。
そしてあらためて気づく、「言葉」というものの大切さ。
人の思い、考え、心という見えないものをカタチにして伝え合う、分かり合う道具。
この言葉がなければこの時間も生まれなかった。
言葉って大切だ。
3人ともスペイン語はまだまだままならないので、言語は英語。
決して大したレベルではないけれど、英語ができて本当によかった。
留学のチャンスをくれた両親に感謝です。
英語を勉強している人は、ぜひ入試のため、スコアのためってだけでなく、ぜひぜひ海外に一度言って英語で世界とつながるおもしろさをぜひ味わってほしいと思います。
世界がぎゅっと身近に感じます。
そして、日本のことがよりよくわかります。
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これがフエゴ火山。
写真ではこの迫力が伝わらないのが残念。
わずか19キロ先でマグマがドバドバ流れまくっていました。
自分の目で、自分の肌で人を感じる、世界を見る、自分の口で思いを言葉にして伝える、自分の耳で聴く。
こういうことを私は大切にしたいなぁと最近よく思うのでした。
P.S. 書きたいことはあふれているのに、なかなかゆっくり書く時間がとれないのとネットがスローすぎてブログを書けないこのごろ。
今日は時間を巻き戻しての投稿でした。