日々のいろいろ

トライアルプログラム一週間を終えて

次期奨学生の選考を現地でしています。

7月末に教育長に話を持っていき、今回は8校の学校の校長先生に正式に話をさせてもらい、そこから学校から推薦された公立小学校に通う子どもたち18名に学力試験を受けてもらいました。

一言でいう感想は、「結構できている」ということです。

2年間学校がなかったにも関わらず、ここまで四則計算ができているのは素晴らしいと思いました。(とはいっても、日本でいう小学3年生レベルの内容です)

算数だけでなく、作文の内容も重視しています。

候補者の中にどのような考えがあり、人生観があるのか。

私のプログラムでは、学力だけではなく、その子に何か光る魅力があるかというところが重要だと思っています。

というのも、ただただ勉強を続けるだけの道を提供するのではなく、その先にこの子どもたちが社会へ大きく貢献できる人材となってほしいと願っているからです。

そうなると、人とのコミュニケーションの取り方や、勉強を頑張りたいというモチベーションはなんなのかなど、そのあたりも私は知っておきたいと思ってます。

その中で、選んだ9名の子ども。

一人一人家庭訪問をしましたが、今回もまたいろいろと心の動かされる時間でした。

驚くような環境で生きてきた子どもたちがやっぱりたくさんいて、
その中で家族も本人も一生懸命頑張っている。

そんな生き様には、こちらが与えられるものがたくさんあります。

そんな9名の子どもたちと始めた2週間のトライアルレッスン。

そのうち1週間が終わりました。

やっぱりこうやって直接子どもと私が一緒に時間を過ごすこと、とても重要です。

その中で学力テスト、家庭訪問では見えてこなかったその子の内なる姿が見えてきます。

この一週間で見えてきたことを少し書き残しておきたいと思います。

 

まず9名中、なぜかレッスンに現れなくなった子供が1名。
言葉では、やるやると言っていても、その言葉を守らないことはよくあること。
今回もはやりこのようなケースがありました。
これでは、自信をもって里親さんやボランティア先生に紹介することはできません。

次に、私の指示を理解できずに、伝えたはずのことを聞いてくる子が数名。
連絡は基本的にレッスンの中か、WhatsAppという(日本のラインのようなもの)アプリで連絡しています。確かに、私のスペイン語は100%正しくないと思いますが、それでも必要な情報は伝えているつもり(例えば、試験には何を準備するかやレッスンはいつ、何時にあるかなど)。

それにも関わらず、「つぎのレッスンいつ?」のように、「テストでは何をすればいいの?」など伝えているはずのことを聞いてくる子供がいます。

このあたりでも、子どもたちがどれだけの理解力があるのかがわかってきます。

逆に、大雨が降ったとき、事前に「今雨がすごいので、この後のレッスン、もしかしてネットがつながらないかもしれません。」と連絡を入れてくる子どもには、信頼できるものを感じます。

日本では当たり前の連絡かもしれませんが、このように可能性のある問題を予測して、事前に連絡を入れてくれるグアテマラ人はあまり多くありません。

こうして、1週間でもいろいろと子供たちの姿が見えてきました。

 

 

学習に対する吸収力に関しては、毎回思い悩むところがあります。

やはり、貧困家庭であればあるほど、飲み込みが緩やかであると感じます。
それは、幼少期からの「先行体験」が家庭に恵まれてきた子どもよりも乏しいからだと思います。(参考文献:『見える学力、見えない学力』岸本裕史著)

この現実を目の当たりにすると、貧困の格差と向き合うには、本当は幼少期からのアプローチが必要なんだろうなぁと思います。

だからこそ、まずは小3くらいからの基礎学力を高める塾を稼働させたいと思っています。そして、その先は未就学児へのアプローチ。あの夢の建物が整ったら、きっとそんな未来も実現できると思っています。いつの日か…。

ただ、残酷かもしれませんが、今の時点ではその子どもがすでに持っている学力、能力、粘り強さを計るしかないと思っています。そうでないと、この先の私が提供しようとしているプログラムに結局ついてこられないことが予想されるからです。

今、すでにいいなと目をつけている子どもが3名います。
そして、短期里親さんも3名見つかっています。

私は、サポートする子どもの数は多ければ多い方がいいとは、思いません。

情けや数合わせで合格にするつもりはなく、一人一人が持っている光輝くものに対して合格を与えたいと思っています。

この選考をしていて、改めて私は子供がかわいそうだからこの事業をやっているんじゃないんだと思いました。

私は、むしろ私たち日本人が不足しているものでそれを持っている子どもを探し出し、彼らの夢を応援する中で、互いに持っているものを分け合い、持っていないものを補い合う、そんな関係を築き上げられる子どもを探しているです。

トライアルレッスンはあと一週間。

子どもたちがもっている光を見つける心の目を私がもちあわせていますように。