数日前に考えていたPrecioJusto(公平な値段)ということについて引き続き考えています。『Precio justoってなんですか?』
生産者にはどれくらいお金を渡して、
仲介役の自分はどれくらいもらって、
いくらの値段で売るのか。
買い手に届くまでにかかる送料、関税は実際どれくらいなのか。
答えがわかるようなわからないようなグレーゾーンをいったりきたりな感じです。
巷では「フェアトレード」という言葉がかなり認知されてきているけれど、そうやって堂々と売り出している企業は、どのようにしてその値段を決めているのだろう。
最後に値段を決めるのは、やはりは販売している人だと思うのだけれど、その値段は本当にJusto(フスト・公平)だと、どうやって証明するんだろう?
自分は、素直さもある一方で、結構疑いの心もたくさん持っています。
「なんか、いいことしていますって宣伝しているけど、本当に社会のためになってんの?」
とか、
「この値段、消費者にはうれしいかもしれないけれど、その裏で生産者はどんな扱われ方をされているの?」
など。
日本に売られていいる商品は、便利で、きれいで、安くて、安全。
でも、その商品の裏側ってどうなっているの??
私は、いつもスーパーに行くとそんなことが気になるのです。
私は自分の性分に合わないからって理由で、あまり物販は本格的にやりたいと思っていないのですが、お茶の間協力隊で声をかけてくださった中には、この分野にプロフェッショナルな方もいて、私の知らないことを教えて下さり、また新たな世界が広がっています。
そんな風にいろいろと考える中で、結局ものの価値ってなに?値段ってなに?とやはりこの問いに終わりが見えません。
そこで、単純に考えてみました。
私は、お金を払う時、何に対して払っているのだろうかと。
私の考えはこうです。
①材料費に対して
②生産者の労働時間に対して
③生産者の労働技術に対して
④商品のアート性に対して
⑤輸送費に対して
こんな風に思うのです。
それから、もう一つ。
⑥応援の気持ち
これは、かわいそうだからってことじゃなくて、一生懸命働いて生きている目の前の人を見ると、純粋に応援したくなる気持ちが湧いてくるし、自分もがんばろうとエネルギーをもらう。
だから、商品への価値だけではなく、自分の受け取ったプラスの気持ちを表現する手段としてお金を上乗せして相手へ渡したくなるのです。そうして、相手の生活がより豊かになったら本望。だから、商品価値以外にそういう気持ちに対して支払うのも悪くないんじゃないでしょうか。
そんなことを考えていて、ひらめいたことなんですが、そういう値段設定を消費者に決めてもらうことってできませんかね?
もし、私が今後物販もやっていくとしたら、こんな事業にしてみたい。
・材料費
・労働費(公平さは、さておきその国で現在まかり通っている値段)
・輸送費、関税
・販売者が事業運営に必要な経費(私の場合だったら、グアテマラでの教育幸縁活動をするための資金として1アイテム500~1000円くらいいただけたらうれしい)
これらの値段は、基本の値段とする。
そこから、
・商品から受け取ったときめきへのありがとうの気持ち
・生産者と販売者を応援したい気持ち
を消費者が自分の心にしたがって自由な額を上乗せして決済する。
私は、すべてを透明にして全部値段も費用も公開したい。
そうすることで、消費者にも商品の裏側にある値段の感覚が身についていき別の商品を見たときも、(この商品は、生産者の賃金はいくらなの?販売者にはいくらはいっているの?)と自分の中に問いが生まれるのではないだろうか。
そうやって問いを持ちながら答えを探す過程で、この格差を生んでいる資本主義社会の中で全員が幸せになれる道について皆が考える機会を提供できるのではないだろうか。
私がもし物販をするのなら、そういう社会への問いかけができる事業にしたいと思います。
でも、思うんですよ。
お金って、結局愛じゃね?
と。
お金という人間が作り出した「人が感じる価値を目に見える形」にしたもの。
このお金には、自分の心を込められる。
この価値あるとされるものを、何に使うのかは人の心が現れる。
3年前に書いたブログのことを思い出しました。
自分のお金を使って、グアテマラの子どもと深いかかわりを築けたことが本当にうれしくて、その時にお金の力とすばらしさについて感動したときの記事です。
あらためて読み返してみましたが、今でもやっぱり同じことを思います。
今年、9名の方がグアテマラの子どもと幸縁を結んでくださいました。
私は、預けていただいたこのお金が「愛の塊」にしか見えないのです。
お金ってすごい。
私は、そんなお金を正しく使いたい。
お金って、すごいわ。 (2019年9月11日の記事)
いろいろな方の意見をいただき、いったん発注をかける商品を決定してきました。
(無限の選択肢の中から どれにする? という答えを出せなくて、作り手さんの家で毎回リアルに頭痛がします。本当にこの作業は、得意な人にバトンタッチしたい…。)
かわいいバレッタも、裏はこれ。
この品質は、日本人に受け入れてもらえるのだろうか・・。
(表が明るめの色の場合は、白い糸を使わないと表に糸が見えちゃうらしいので、白の糸を使わなければいけないのですが、そうなると裏の見た目が残念になる。個人的には気にしないけれど、きっと普通の日本人は気にしますよね?)
この辺も値段設定に困る一つなのです。