つぶやき

借金まみれ

時に、私のことを「すごいね。」といってくれる人がいます。

昨日のイベントの後も、私のことをすごくほめてくれる人がいました。

でも、そういう言葉を聞くたびに、

(違うんですよ。)

って、思います。

 

私の中にすごいなと思われる能力があるとしても、実はそれらは、全部タダでもらってきたものなのです。
何もしてこなかったのに、たまたまそういう環境に生まれて、いろんなものを与えられてきただけなんです。

 

例えば語学。

大学行きたいと言えば、行かせてもらえたんです。
留学したいといえば、行かせてもらえたんです。
仕事辞めて、協力隊へ行きたいといえば、行かせてもらえたんです。

「でも、その中で努力してきたのは、さきさんでしょ?」

それも勘違いです。

努力すれば結果が出せるという環境で生きられただけなんです。
努力するための目標を自由に描ける環境があっただけなんです。
努力が認められ、報われ、自分の力を自分の思いの分だけ伸ばすことができる社会に生まれただけなんです。

私は、何ひとつ自分の手から生み出したものなどないのです。

今持っている私の能力、体力、知力、愛情、信念、それらってすべて私は自分で手に入れたものではないんですよ。

どれもすべて、タダで与えてもらったものなんです。

だから、ぜんぜんかっこよくもない。
本当にかっこいい人って、逆境の中で、もがいてもがいて人生を切りひらいてきた人だと思う。それこそドラマじゃないですか。

でも、私にはそういうドラマはない。
最初から、なんでも与えてもらってしまった。
タダで受け取ってきてしまった。

だから、私、借金まみれなんです。
残りの人生の中で、受け取った分、返していかないと、バランスがとれないんです。

 

ここグアテマラにいると特にそれを感じます。
日本人ってだけで、どれだけの資源と機会をタダで受けてきたことか。
これだけもっているのに、もし私がそれを自分だけのものにしていたら、そりゃぁ世界のどこかで困る人が出てくるのって当然ですよね。

 

多くを持っている人は、多くを与える義務がある。

 

そういう思いで、毎日借金返済のために生きています。
何十年かしたら、受け取ってきた分の返済が終わり、自らこの地球に富を生み出す存在になりたいと思います。

それまで、生かしてもらえるかな。

とにかく今は、自分の人生で出会った人のために、誠の心で接していく。

それが借金返済の地道な行為だと思っているのでございます。