グアテマラとのつながりを探る旅

運命的な出会い エピソード1

8月の終わり頃、パナハチェルというまちをぶらぶらしていました。
すると、なんとなく心惹かれるお店がありました。

他のお店には売っていない商品がいろいろあったり、その一つ一つがとても丁寧に作られていたりして、珍しいお店だなぁ、店主はどんな人なんだろう?
と気になりました。
お店にはお父さんと娘さんが店番をしていました。
もう見た目からして、「いい人」って感じで、他の店のように無理矢理売りつけてくることもない。
どんどん話を進めていくと、なんと私の任地だったサンティアゴアティトラン市からきているのだという。
しかもここの工房もサンティアゴにあるというので、私がぜひ見学させてほしい!とお願いしたところ、とても快く承諾してくれました。
私のお気に入りはこの子たち。

色も好きだし、細かいところまで丁寧に作られています。
外国人が介入していないのに、グアテマラでこの品質、やっぱり普通じゃないと思って、どうやってこんなに大きな店になったのか??と質問しました。

すると、娘のアナベラさんがそのストーリーを教えてくれました。

「昔、母がミサンガを作って売っていたんだけど、家のまわりにはいつも学校も行かず、働きもしない若者がふらふらしていたらしいの。そこで母がその若者たちに、何にもやることないなら、このミサンガの作り方教えてあげるからやってみなさい。」
と言って、無職の若者たちに働く道を与えたそうな。
また、父は元々は画家で何かデザインすることに関してとても厳しい人なんだとのこと。だから商品一つ一つチェックがとても厳しくて、こだわり抜いたものしか店頭に出さない人なんだって。
そんな愛情深い母と、こだわりの父が合わさって、このお店が誕生し、どんどん大きくなっていったんだって。
(なんてステキなストーリーなんだ!!これは絶対に工房へ見学へ行きたい!)
そう胸が高鳴りました。

お店の誕生ストーリーを語ってくれた娘さん。彼女が手にしているミサンガのブレスレットからこのお店ははじまったんだって。

そして、数日後、ついに工房見学が実現!

家族経営のこのお店。

別の娘さん、息子さんが丁寧に案内してくれました。

彼らはこの村に多くの雇用が生まれてほしい、労働者の家族にちゃんと収入が入るようにしてほしいという願いで、自分たちの利益だけを考えるのではなく、労働者にとっても妥当な賃金を設定しているようでした。
「これらは手先の器用さが求められる仕事なのでここは女性の職場だけれど、別の場所で力がいる作業を男性が担当しているから、そちらに案内するわね。」
と言われ、別の場所へ案内されました。

!!
ここは!!!!!!

こんな偶然あっていいのか!?

偶然にしては、できすぎている。
これは、つまり…
そういうことなの!?
続く。