少し時間がたってしまいましたが、5月27日から6月6日まで1次選考を終えた9名の候補生と対面式の英語レッスンを行いました。
4回の45分間のレッスンと、1回のオーラルテストの5回。
その中で、子供たちの学習に向けたやる気度や時間など約束事を守れるかどうかを評価していきました。
3年前は、完全に一人でこの作業をやっていましたが、去年からバネッサにこのプログラムを手伝ってもらうようにしました。そして、今年は、昨年から英語を教えてきた塾のスタッフ2名(ジェニとロサ)にも選考会の授業を手伝ってもらいながら、5日間子どもたちとかかわってきました。
そのうちの1日は、土曜日に現役奨学生に協力を求め、会話練習の相手をしてもらいました。
先輩が後輩に教えている姿は、毎年感慨深いものを感じます。
中1の子は1年、中2の子は2年、中3の子は3年たったんだなぁと時の流れと、一人一人の成長を感じます。
候補生たちにとっても、過去に自分と同じポジションにいた人たちが、今どんな姿になっているのかを見ることで、大きな励ましを受けることもできます。
そういうわけで、毎回この対面式の英語レッスンでは、こうして先輩後輩の交流をするようにしています。
実は、毎年この対面式レッスンをすると、たいてい初日か2日目くらいでその子の人となりがわかって、誰が最終選考に進むかすぐにわかるものでした。
でも、今回は違った…。
みんなとてもよい子たちで、一生懸命にやってくる子たち。
時間に遅れてくる子や、言われたことをやってこなかったりする子がほとんどいなかったのです。
なので、バネッサと最後までずっと誰を最終選考へ進めさせるのか、迷いに迷っていました。
そうして、迎えた最終選考会。
個人的には、試験の前にすでに6名の候補者が自分の頭にはありました。
でも、実際にテストを終えてみてバネッサが一番に言ったことは…。
「困った事態になった…。」
と。どういうこと?と聞くと…。
「みんな素晴らしかった。誰も落とせない…。」
と。
去年は、違いました。
単語テストをして、50問中どれくらい覚えてきたかをテストすると、明らかに覚えてきていない子がいて、簡単に落とすことができました。
でも、今年は、ほぼ全員が全単語覚えてきたのです。
9名中、1名だけは明らかに学習のレベルを満たしていなかったので、落とすことができました。
でも、あとの8名は非常に難しかった。
もともと最終選考会へは6名の枠のつもりでした。でも、一応短期里親さんが7名分集まったので、最大7名は受け入れられると思いましたが、8名は難しいと感じていました。
そこで、スタッフ4名で議論した結果、あと1名を落とすことに。
その子は、オーラルテストの成績はばっちりでした。ただ、1度の遅刻があったことと、初日にバネッサが間違いを指摘した時に気分を害して、失礼な態度を見せたことが私たちの心にずっと引っかかっていて、その先でつながっていく日本人のことを考えると、安心して送り込めない感じがありました。そういった点から、成績優秀という観点ではなく、人間性という観点から最後の決断をしました。
こんなに長いこと決断に時間がかかったのは初めてでしたが、それだけ悩んで決めた7名なので、この7名はかなり自信をもって日本の皆さんへご紹介できます。
こうして、最終選考である8週間のオンライン英語プログラムに進む7名の候補生たちが決まったのでした。