私はこれまで、4つの公立学校で勤務をしたことになるのだが、去る者として「離任式」に出席したのは、今日が初めて。
コロナ禍バージョンということで、テレビ放送での式だったけど、私にとっては、いろんなことを思いめぐらすことができた式だった。
「私は、この教師という仕事が大好きです。」
そんなせりふからスタートした私からの言葉。
でも、これまで何度も何度も
「やめたい」
「逃げたい」
「自分なんて、教師やっている資格ない」
「私は、教師には向かない」
そんな言葉を繰り返し言ってきた私。
だって、学校の先生って忙しすぎる。
朝は、早すぎて、
夜は、遅すぎ・・・。
やってもやっても、仕事が終わらない。
終わりが見えない。
でも、みんなも同じ状況の中やっているんだから、自分だけ弱音は吐けないし、文句を言っても意味がない。
逃げ場がない。
さらに、私はちょっとしたことでも心が純粋に反応してしまうため、感情が揺さぶられすぎて、仕事にならないことがある。
大人なのに、子どもよりもくよくよしてしまうことがある。
正直、こんなんじゃやってられない。
小さいことにいちいち反応していては、この仕事はつとまらない。
だから、自分はこの仕事は向かないなぁと思ったり。
それでも、この職業には人を引き付ける魔力がある。
頭を悩ませまくった子どもが、最後に温かい言葉をくれること。
「先生、さみしいよ。」と涙してくれる子どもがいること。
熱い言葉で胸に刺さる言葉を本気で語ってくれる同僚の先生がいること。
大人にはまぶしすぎる純真無垢な笑顔をタダで与えてくれる子どもに囲まれること。
悔し涙、うれし涙、悲しい涙、感動の涙、お金では買えない美しいものに出会える瞬間があること。
学校って、やっぱり特別で、
そこで、たった一つの命を燃やしながら日々汗水たらして生きている教師たち。
そんな、職業につけたこと、私はやっぱり幸運だったと思う。
先生になろうなんて、さらさら思っていなかったのに、今はその魔力に魅せられ、また戻ってきたいと思っている。
縁あって、今週まで非常勤として学校で勤務させてもらっていたけれど、それもいよいよ明日で終わり。
日本の教育現場に戻ってくるのは、いつになるのかまだわからないけれど、生きている間にもう一度、ここへ戻っていきたいと思う。
そんなことを思った初めての離任式だった。
1年以上前にもらったものだけど、子どもからもらった折り紙は、なかなか捨てられない…