NPO法人化までの道のり

NPO設立のための準備を進めていますが、解像度を上げれば上げるほど、私はどこまでやっていくのかという問いに迫られます。

正直それと向き合うのが怖くってですね、しっかりと考えることができていません。

 

自分がやろうとしていることは、日本にとってもグアテマラにとっても、価値があることだと思ってはいるのですが、

でもどれだけの規模を目指すの?

どこまでの範囲のことをやるの?

そんなことを考えると、なんだが怖くなります。

 

これからは、一人ではなくどんどん人を巻き込んでいく形になるんだけれど、そうなるとより「ちゃんとしなきゃ」という気がしてしまって、オフェンスよりもディフェンスしたくなります。

きっと、うまく組織をまわす力があれば、規模も拡大できて多くの子供たちにリーチできるんだろう。

でも、私はその未来を描けないのです。

ひとりひとりの顔が見えなくなるほどの規模をイメージできない。

規模が大きくなることはきっといいことなのだろうけれど、私は一人一人とのつながりをどうしても大切にしたいと思ってしまって、自分の中で名前と顔が一致しなくなるような大きな組織には、わくわくできないのです。

社会的インパクトでいったら、私が描いているものは大したことはなく、きっとはたから見たらおこちゃまレベルのお話かもしれない。

大きければ大きいほど、社会貢献している実績は出せるのかもしれないけれど、私にはその器が与えられているとは思えないのです。

 

今の私が一番大きく描ける数字は、100。

いつか100人の子供たちをサポートできる団体になれたら、うれしい。そう思います。

なぜ、100人かというとですね、一応意味があります。

最近よく社会活動家の中でいわれている「3.5%のルール」というものがあるんですが、人口の3.5%の人が変わったら、社会全体が変わっていく傾向があるという研究結果があるらしいのです。

これを聞いてから、100人中100人を変える力はないけれど、そのうち3~4人にフォーカスすれば結果的に社会にインパクトが出せるのではないかと私も本気で思うことができました。

サンティアゴにいる間に、教育委員会にいる知人に2021年の子供の学校への登録人数のデータをもらいました。

このデータの信ぴょう性がちょっとわからないところではありますが、低学年では各学年でおよそ800人の登録がありました。(ここから学年が上がるにつれて、リタイアして数がどんどん減っていくので、低学年のデータに注目します。)

ひとつの学年に800人の子供がいるとしたら、

800人×0.035=28人

つまり、一学年28人の子供に質の高い教育を受けるチャンスを与えたら、10年後、20年後、この村の教育は確かに変わるのではないか?

そうやってリアルな未来を想像し、ワクワクしました。

今現在、私が力を入れようとしているのは中学生なので、3学年分をかけ算すると…。

28人×3学年=84人

100という数字に近い数字になります。

本当は小学校低学年くらいからの学習サポートもしたいし、大学までの奨学金事業もしたい。

でも、まずは、一学年30人程度を目安に機会を提供していけばきっと道は見えてくるという希望があります。

身の丈以上のことをしだすと、私がパンクする気しかしないので、かんてんパパの経営手法「年輪経営」を参考に、一気に拡大ということではなく、毎年ゆっくりじっくりと本当に良きものを社会へ提供できる道を探していきたいと思います。

 

自分には、大きな器があるとはどうしても思えませんでした。

「もっと自分を信じて!」

と優しい人が声をかけてくれそうなのですが、やっぱり私には私に与えられた器がある気がして、それは大きさ勝負のためのものではない気がしています。

 

時に、自分の器の小ささやいびつさに、どうしてこんな形なんだよ!

と自分に文句言いくなりますが、私は私の器の中に与えられたものを生かして、かけ算する人生を送りたいなと思います。