私は青年海外協力隊として2年間グアテマラで生活したけれど、国際協力についてそんなにわかっているわけではない。
世界がどうやってまわっていて、
どれだけの貧困があって、
どれだけ世界の富がアンバランスなのか…。
その中で先進国である日本がどのような働きができるのかも、詳しくはわかっていない。
でも、国際協力とか海外への支援とか聞くときに、どうしても先進国の私たちが、発展途上国の貧困層へなにかを与えるというイメージがあるように思う。
けれど、私は今ここグアテマラで生活して思うのだ。
日本にないもの、足りないもの、忘れているものが、ここにあって、この国のことを知ると、実は私たちの方が得るものが多いと。
私はここで生活して、人と接して、自然に囲まれる中で、とにかく学ぶことや、ここの生活に憧れることがたくさんある。
だからこそ、もっと日本の人に地球の裏側の人々の暮らしを見てほしいなぁと思う。
そうすることで、日本がもっと豊かな国になるんじゃないかって。
確かに、お金は生きる上で必要でしょう。
でも、お金がないというグアテマラの人々は、日本人よりたくさん笑って、生活は大変だといつもぼやきながらも、とにかく明るい。
先日、大家族で暮らしているおうちで一緒にご飯を食べさせてもらって、心底思った。
食べているものは、とても質素だけれども、そこには笑顔があって、温もりがあって、優しさがある。
家族がいつも一緒に食事を囲み、
小さい子どもをいろんな大人で育てて、
助け合い、
ときに、けんかして、
共に汗水流して生きていく姿。
そこには、人間の本当の「豊かな暮らし」があるように思えた。
日本の食卓はどうだろう。
どれだけの人が一人ぼっちでご飯を食べているんだろう。
どれだけの家庭がテレビやケータイの画面を見ながら無言でご飯を食べているんだろう。
目の前の食事がどれだけ豪勢なものだとしても、そこに人の「温もり」がないとしたら、なんと味気ないだろうか。
私は、ここの暮らしが体にしみる。
こんな暮らしができたら、どんなに素敵だろうかと思ってしまう。
ないものねだりなだけかもしれない。
彼らの本当の苦労を知らないだけかもしれない。
でも、やっぱり思うなぁ。
本当に学ぶことがあるのは、私たちの方で、決して私たちだけが与える側ではないということを。
私にとってグアテマラは、貧しい国ではなく、心豊かな国に思える。
グアテマラに来て、一週間。
やっぱり来てよかったと思った。
ネットだけでは得られない情報や体験がたくさん存在する。
自分の体と心で感じたことは、本物だとおもう。
まだまだ答えが出ないことばかりだけれども、ヒントをたくさん得ている。
選択肢がある国に生まれた自分。
それは、本当にありがたいことだよね。
私は、この手で何を選んでいこうか。
選ぶことができることに、感謝しながら、自分の使命を考える。
この自由を何のために使おうか。
この命を何に燃やそうか。
どうせなら、本当に大切だと思うことに、使いたい。
グアテマラ大家族のお家でいただいた夕食。
炒りトウモロコシ、
トルティーヤ
ピヌル(トウモロコシの飲み物)
ゆでトウモロコシ
フリホーレス。
材料は豆とトウモロコシだけ!
質素だけど、笑い声と賑やかな空気で食べるご飯はおいしいのです。
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