グアテマラのリアルがすごいです…。
今日、また新たな衝撃が走りました。
でも、それと同時に私が祈っていた、「同志」に巡り合えた日でもあります。
今日、観察させてもらった授業研究。
すごい「?」がいっぱい。
一言でいうと
「すべてがずれている」。
導入、内容、流れ、教材…。
しかし、なんとなく授業は流れ、なんとなく子どももできている。
違和感しか残らなかった。
そして、最大の違和感は、観察者の教師の態度。
本を読む、
ケータイみる、
寝る…
しかも、大胆に!
全く、授業を見ていない!
超つまんなそう!
さらに、今日は教育学区長も同行していたのだけれど、彼もずっとパソコン開いて別の仕事している。
何これ?
授業研究って一体なんのためにやるの?
もう、すべてが謎すぎた。
(今は現状把握。これすらもひとまず受け入れるんだ。)
と若干イラッとしている自分を必死に抑えて、我慢していました。
でも、教育学区長が「サキ何か言うことある?」
って聞かれたときに、ちょっと話し始めたら、我慢する予定が…
今日この授業で一体何を学びましたか?
授業研究ってなんのためですか?
すごく退屈そうにしていましたが、なにを考えてらっしゃるんですか?
こんな授業研究はなんの意味もないと思います。
などなど…。
つたないスペイン語で当回しにいうことができず、めんどくせぃ!もう言っちゃえ!って思っていろいろ苦い言葉を言ってしまった。
先生方、笑ってた。
思っていること、なん
にも伝えられない。
くやしい!
あぁ~、頭痛い…。
この愚痴を聞いてもらおうと、私の気持ちを一番理解してくれるロサの家へ。
彼女と話す中で、今日の授業の陰に潜むまた別の問題も教えてもらい、さらに頭が痛くなる…。
そんななか、今日授業研究みせてもらった学校の先生のうちの一人から電話かかってきた。
「今日夕方会えない?咲に話したいことが2つあるんだ。」
と。
彼は依然から知っていて、いい人だと思っていたけれど、今日の授業、開始早々読書を始めたので、はぁ?と一気に好感度ダウンしていた。
でも、とりあえず、会うことに。
彼の名前はフェリペ。
待ち合わせは、とある小学校。
なぜ?と思ったのですが、入ってみると彼は職員室に。
ここの学校の校長先生だとのこと。
え?午前にあそこの学校で教えているんじゃないの?
混乱する私に彼は、自分はここで夜間の中学校の校長先生として働いているんだと説明してくれました。
ここでは一つの建物を3つの学校が共有しているようです。(午前小学校、午後別の小学校、夜間中学校)
一つの校舎に3つの校章。
「今日の授業どう思った?」
彼は聞きました。
「いやぁ~、正直あまりよくは思わなかったよ。だって、先生たち寝てたし、授業聞いてないし、あなたも本読んでいたよね?」
と私。
「だよね。あの学校やばいんだよ。」
と彼。
ここから、彼は今日の授業の種明かしをしてくれました。
今日を迎えるにあたって、クラスの子たちは今週ずっとこの授業のための練習をしていたそうな。
毎日子どもたちが正解を答えられるように仕込んで、仕込んで、仕込んで…。
本日、
イッツ ショーターイム!
だから、すごく違和感を感じたんだ。
展開はつじつまが合わないのに、なんとなく子どもは解けている。
他にも、いろいろ教師たちのひどい働きようを教えてくれた。
彼は、毎日そんな状況にフラストレーションをためているそうな。
だから、「こんなの意味ない」って意思表明のためか、彼は読書していたのかな。
ほんっと、物事っていろんな面を見なければ真実は見えてこないんだな。
他にも、先生たちの授業の適当さのために、子どもは授業時間ただ遊んでいるだけだとか、出勤時間に来ない先生だとか、とにかく先生たちの働く姿勢に日々、心を痛めているということを教えてもらった。
心が痛い。
こういう大人たちによって一人一人の子どもの未来が消えていくと思うと…。
現実を受け止めるのは、今はつらいけれど、こうやってフェリペがこの話をしてくれたおかげで、より物事の本質に近づけた気がします。
フェリペは私に「力を貸してほしい」と言ってくる。
私になんとかこの状況を変えてほしいって。
正直、私一人では無理だし、本当に変えていくのは、ここの先生たちだと思っています。
でも、こうやって外部からの力が何かの起爆剤になるのでは?と願っている先生方もいる。
「サキには、大きな役目があるよ。」
と言ってくれる。
それはうれしいことでもあり、ちょっと不安なことでもあり、でも、ここに私がいる意味でもある気がする。
自分にできることはなにかと本気で向き合っていかねば。
そして、フェリペからのもう2つ目のお話し。
「バケーション期間に、一緒にバスケ教室を開こう!」
ここ、グアテマラでは11月12月は先生も子どもも完全お休み。
その休日を使って、一緒に子どもたち集めてバスケの教室開こうって!
わお!
なんて素敵な企画なんだ!
これまた神様に見られているぅ~!
だって、バスケしたいし、子どもと触れ合いたいし、現地の人と触れ合いたし。
最高の企画!
彼は、すごくやる気で、地元のラジオやテレビで宣伝して人集めよう。
物品も必要だから集めないとね。
どの年齢の子どもを対象に?
時間帯は?
考えておいて!
って、すごく具体的に話を用意していて、まじでやる気です。
彼は、本気でこの国の将来を考えている芯のある人、それと同時にとってもおちゃめでおもしろい人。
しかも、バスケ好き!
最高の同志を手に入れました。
これから、苦しいこともあるだろうけれど、ロサやフェリペなど、同じ思いをもっている人がいれば、頑張っていける気がします。
今日は、また自分にとって大きな一日になりました。
ロサの家では、日本のミュージックビデオがいっぱい!