こんにちは。
先日、おかげさまで29歳の誕生日をグアテマラにて迎えました。
29歳、最初に学んだこと。
「トイレはすばらしい存在だ!」
ということ。
この日、私はほかの小学校隊員が企画してくださった研修会に参加するために、他県へ。
任地の先生8人を連れ、車1台を借りて3時間かけていってきました。
研修会では、先生方もいろいろといい刺激をいただいたようで、とてもありがたいものになりました。
私自身もほかの隊員がどのようにグアテマラの先生を相手に研修を行うのか、という姿を見ることができ、本当にためになりました。
そこまでは、よかったんです。
さて、帰り道、車に乗り込む。
3時間かけての帰路。
いやはや、なにやら若干、おなかに痛みが。
いや、でも大したことないだろう。
おやや?けっこう痛いぞ?
でも、ちょっと耐えたら、おさまるだろう。
ん?かなりの激痛だぞ?
ってが、どんどん痛みが激しくなっているぞ!!!
でも、思考回路がちょっと変な私は、
「いや、でも、この試練に耐えたら、ちょっと強い人間になれるかも。これは修行じゃ!耐えるんだ!」
と思って、ただただ痛みに耐えてみる。
しか~し、いや、もう限界の限界に。
運転手さんに
「すんません、実は今めっちゃおなかが痛くって…。どこかトイレのあるところ、よってもらえませんかねぇ?」
しばらくしてガソリンスタンドへ到着。
駆け込む私。
これで助かった…。
再び車へ乗り込み、残り1時間半の道のりへ。
あれ?
おかしい。
また痛み出している。
ん?んん?
尋常じゃない痛みになってきた。
しかし、さっきトイレによってもらったばかりで、もう一回だなんて言えない…。
というか、どっちにしろ道路にはトイレがありそうなところもないし…。
耐える、耐える、耐える。
あぁ~、トイレに行きたいよ~。
はやく、お家についてほしいよ~。
このままでは、死んでしまう…。
その時の私のひん曲がった顔は、かなり面白いことになっていたと思う。
そこから1時間。
長い長い道のり。
忍耐の道のり。
その時、私は今までにないくらい、「トイレ」の存在と向き合った。
今まで、当たり前に君の存在を感じていたけれど、いつもそばに君がいてくれるってどんなに素敵なことだったんだろう。
君にそばにいてほしいなんて、こんなに思ったことなかったよ。
いつも、ひっそり目立たないところに、おうちの陰にひっそり潜んでいる君。
でも、でもさ、今まで気づかなかったけれど、君って最高な奴だな。
だってさ、人の汚物をだまって処理してくれる。
だれが君意外にそんな役を引き受けるというんだい?
だれも考えたことないだろうけれど、もし君がいなかったら、この世はどんだけ汚く、臭い世界になっていることか。
君、最高じゃないか!
なんていい奴なんだ!
そんな君が、今私の手の届かないところにいるってこと、非常に厳しいっす!
今まで、軽く見ていてごめんなさい。
次からは、あなたの存在に心から感謝して使わさせていただきます。
だから、どうか、早くついて~~~。
と、心の中でトイレと会話する私。
結局、苦行を耐え抜いた私は、お家に帰って、愛するトイレに駆け込む。
しかし、やっぱりなんかいつもと様子が違う、どうも腹痛が続く。
ん?これは、もしや食あたり?
お昼に食べたものがあたったのかも…。
原因は、定かではありませんが、とにかくこの日の夜は、そのままダウン…。
せっかく、ママさんが用意しておいてくれた夕飯とバースデーケーキも食べられず…。
ごめんなさい。
冷蔵庫に眠る私のケーキ。
29歳になって、最初の学びは、
「人に見向きをされない存在を愛する」ということでした。
すばらしい経験をどうもありがとうございました。
そんな素敵な誕生日を過ごしましたセニョリータでしたよ。
誕生日は自分がここまで生かされたことへ自分自身が感謝する日だと思っているのと、自分が主役として祝われるのにぎこちなさ?を感じるので、基本あまり人に自分の誕生日を公開しないんですけど、それでも何かにメモってくれているのか、ケータイの機能にそういうのがあるのか、それとも私のファンなのか、何人かの方から個人的にメッセージいただき、とてもありがたかったです。
中には、ビデオレターでわざわざクラッカー鳴らしてくれた友達もいて、離れていても、自分のことを頭に置いて時間をとってくれることに、愛を感じました。
29年ですか~。
結構生きましたね。
本当にここまで生きられたのは、いろんな人のおかげです。
特に、両親が何にもできない私を一人の人間として自分で歩いて、自分で食べて、自分で話ができるように毎日毎日いい時も悪い時も育ててくれたおかげです。
自分で一通りのことができるようになってからは、本当に自分勝手に生きさせてもらいました。
そういうわけで、今ここグアテマラに。
グアテマラ出発前に、幼馴染のうちに顔出しに行ったら、そこのお父さんに
「ご両親、よく許したね。僕だったら、絶対に許さないなぁ。危険があるようなところに、娘を送り出すことなんてできない。」
と言っていて、これは一般的な考えかもしれないと思った。
そうかぁ、うちの親もそうは思っているのかもしれないけれど、いつも私の思いを大切にしてくれる。
出発前日、お母さんから、
「万が一のことがあったら、お葬式はどうしたらいいのかな。」
家族で私だけがクリスチャンなので、母はこんな質問をしてきた。
こんな質問したいわけないのに、とことん、私の意向を大切にしてくれる母からでた質問だった。
「そんな遠くて危険のあるところ、お願いだから行かないで。」
なんて、絶対に言わない。
でも、最後の夜、
「なんか、胸が張り裂けそうだよ。」
と今にも泣きだしそうな顔で言っていた。
本当は、怖いんだなぁと。それでも、送り出してくれる親。
この親あっての私だなぁと知ったのでした。
私は、いつか子どもができて、その子が遠くへ旅立とうとするとき、こんな親のようになれるかなぁ。
その時は、このお母さんの姿を思いだそう。
20代最後の一年。
皆さんからのたくさんの愛を両手いっぱい感じ、20代で一番の最高の歳にしてみせます!
29歳の私もどうぞよろしくお願いします!
今日、お腹も復活した私は、仲良し4人組で昨日食べられなかったケーキを食べましたー。
実はマリの妹カンディは今日が29歳の誕生日。
私たち、ほぼ同じ時間をこの地球で生きているのね。全く環境が違う29年間、同じだけ生きていても、中に詰まっているものは全然違うのかなーと思うとおもしろいね!