いろいろ消えました!
前任のボランティアが種を植えて、私が肥料をやって、これからここの地で現地の先生の力で持続的にやっていく方向に向かっていた、「授業研究」。
消えた。
教員の学力向上のための教員学力テスト、
去年一年間、壁にぶつかりながらも、やりきった教員テスト、
一年の最後には、大きな成果も見られた教員テスト、
消えた。
校内相互算数勉強会ARMEは、とてもいい取り組みだと評価されてきた。
でも、教員テストが無くなったら、自動的にこれも消滅の方向へ向かうのは目に見える。
私のこれまでの時間と労力はいったいどこへ??
という考えもできますが、まぁ、正直これが彼らの決断ならば、もういいや。
というのが今の私の正直な気持ち。
私の任地では、教員労働組合の力がなかなか強い。
先日、この労働組合が校長先生を招集し、いま不満に思っているいろいろなことを皆で話し合い、議決を投票で決め、教育学区長へ提出したそうな。
テーマは、いろいろあったそうですが、そのひとつが算数。
特に、先生からもう
「授業研究はやりたくない!」
「教員テストもやりたくない!」
という声が上がったそうで。
で、いろいろ議論もあったそうなんですが、この二つはもうやりませんと、教育学区長に議決が提出されたそうです。
ここでは、教育学区長に権力があるといっても、もし教員陣が一致団結して、その教育長に反対すれば、そっちが勝つんですね。
で、今回そのほかにも、マヤ語の授業の研修会も、環境教育を推進する団体の研修会も、なにもかも参加しない!というのが、彼らの決定事項らしいです。
それで、実際にこの決議がされた後に行われていたマヤ語の研修会(これは教育省から指定されている研修会なのですが)は、本当にみんなボイコット。
もう、私にはいろいろ理解できない。
でも、きっと彼らには彼らなりの正義があるのかもしれませんね。
だから、もういいのです。
(私にもっと力があれば!もっとうまくやっていれば!)
なんて、もう考えない。
ここに生きる彼らがここの教育のために決めたことならば、それでいいじゃないか。
私は、ここに自分の夢をかなえるためにきたのではなく、彼らの夢をかなえるお手伝いに来たのだから。
私は、私なりにやってきたけれど、それを受け入れないという判断を彼らがするなら、きっとそれでいいんだと思います。
でも、その会議の決定事項としては、すべての団体や研修会を排除。でも、算数だけは、残す。四則計算は、すばらしいし、JICAや委員会が研修会したり、学校訪問することは問題ない。
という補足がついたようです。
つまり、すべては受け入れられなくっても、これまでに行ってきたいくつかの活動は、彼ら自身がここの教育のために、残していこうといっているのです。
また、カウンターパートは、
「こうなったら、次できること考えよう。教員テストがだめなら、次は子どもへ向けたテストに切りかえていこう。算数オリンピックは、必ずやるから!あと、教科書をちゃんと使っているかの調査もやっていこう。そして、四則計算強化活動は、本当にすばらしいから、これも続けていくぞ。」
と、とても前向きな姿勢を見せてくれます。
私も、逆にこの決議を聞いて、すっきりした。
今まで、先が見えなかったから何も手に付ける気にならなかったけれど、そうと決まったなら、残り2か月で新たにやれることを考えられる。
ようやく停滞していた時間から抜け出して、スタートきれる。
来週、この決議の提出を受けた教育学区長が校長先生と会議をもちます。
そこで、正式に今後どうやって活動していくのか、決まるのですが、まぁ、市内全体での授業研究はもう無理でしょう。
この流れだと、おそらくこの村に後任が来るのも難しいと思います。
でも、きっとそれでいいんだ。
結果としては、白紙に戻ったかもしれない。
でも、前任ボランティアがやってきたこと、私がやってきたこと、きっと無駄にはならない。
だから、力不足でごめんなさいとは言いません。
いろいろ消えたってことは、いろいろ新たにやれるチャンスも同時にやってくるもの。
また、あたらな気持ちで残り2か月の活動を楽しみます!
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